どうするのこれ…!! 床上浸水後のやること&注意点

 

投稿日:2023年11月4日

 

千葉県東金市を中心にリフォーム事業を展開している、リフラットです。

私はマーケティングを担当している石橋です。

 

今回のテーマは

「どうするのこれ…!!

床上浸水後のやること&注意点」

台風や大雨、ゲリラ豪雨、津波などによる
水害後の掃除・片づけは、想像以上に大変です。

水害直後はライフラインが機能していないことも多く、
流れ込んだ土砂や汚物の混じった汚水を取り除くのも、
精神的にもきつく、慣れない力仕事で
体を壊すことも少なくありません。

知人やボランティア、行政、業者などの力を借りて
普及作業を進める前に、まずは自分たちで
何ができるのか、必要なのかをお伝えしようと思います。

▼災害後

・災害状況の撮影
安全を確認したら、写真を撮りましょう。建物や家具、家電、車、設備などの被害状況を記録しておくと便利です。車のナンバーと家電の型番も一緒に写しておくと、書類を作るときに役立ちます。写真は遠景・近景・3方向など、同じ場所でもたくさん撮ると良いです。

特に、浸水した高さがわかる写真は必要です。浸水深で被害状況や各種保険や市の見舞金、国の補助内容が決まることがあります。片付ける前にしっかりと被害の記録を残しましょう。

ただし、危険なときに無理して撮影しないでください。床上浸水の場合は、水位が下がっても壁に浸水のあとが残ります。安全が確保できたら落ち着いて撮影しましょう。

 

・り災証明書/被災証明書の申請
災害の被害を受けたら、り災証明書を申請しましょう。り災証明書は、応急修理や被災者生活再建支援法、各種保険の申請に必要です。り災証明書を申請すると、市が現地調査をします。その後、り災証明書が発行されて、他の手続きができるようになります。

り災証明書の申請は早めにしましょう。申請しないと、他の手続きができません。大変なときですが、市に連絡してください。木造やプレハブの戸建ての場合は、第2次調査で「屋根」「柱」「床」「外壁」「内壁」「天井」「建具」「基礎」「設備」の部位が判定されます。自治体によっては、申請内容や必要書類が違うこともあります。事前に確認してください。

・災害後の後片付け
写真を撮ったら、清掃や災害ゴミの片付けをしましょう。泥は乾く前に水で流し、水没した家具や家電を運び出しましょう。

どこから始めればいいかわからないかもしれませんが、一歩ずつ進めていきましょう。作業するときは、以下のような服装や道具が必要です。

・作業時の服装


【帽子/タオル or ヘルメット】
屋外では日差しや汗を防ぐために帽子やタオルをつけましょう。壊れた場所や床下ではヘルメットを着用しましょう。暗い場所ではヘッドライトも便利です

【マスク・ゴーグル】
汚泥の土埃が目や口に入らないようにマスクをつけましょう。結膜炎や肺炎を起こすことがあります。薬品を扱う場合はゴーグルも忘れずに着用しましょう。

【長袖・長ズボン】
肌を守るために長袖・長ズボンを着ましょう。ヤッケは水や泥に強く、動きやすく、通気性も良いです。

【ゴム製の軍手(布製の軍手+ゴム手袋)】
水や泥には雑菌が多く、傷口に入ると破傷風(※1)や化膿の危険があります。作業するときは必ず軍手をつけましょう。布軍手だと濡れてしまうので、ゴム製の軍手か、布軍手の上に厚手のゴム手袋を重ねてつけると良いです。

【長靴】
水や泥でぬかるんだ場所で作業するときは長靴が必須です。釘などの踏み抜き防止のために鉄板入りがベストです。

【ウエストポーチ】
必要なものをすぐに取り出せるようにウエストポーチを持ちましょう。
清掃時に必要なものはホームセンターやWORKMANなどで買えます。

※1 破傷風とは:傷口から細菌が体内に入り、神経系に影響を及ぼす感染症です。筋肉が硬直したり、けいれんしたりする症状が現れます。予防接種で予防できます。

 

 

・熱中症対策


片付け作業は熱中症に注意しましょう。水分や塩分をこまめに補給し、日除けや保冷剤を使って体温を下げましょう。マスクは人と距離をとって外して休憩しましょう。作業するときは、次のようなものが必要です。

【水筒やペットボトル】
のどが乾いていなくても水分を補給しましょう。水だけではなく、スポーツドリンクや梅干し、塩飴などで塩分も摂りましょう。ただし、持病がある方は注意してください。

【タオル】
保冷剤を入れて首に巻いたり、汗や日焼けを拭いたりしましょう。

【帽子】
頭皮を直射日光から守りましょう。

 

 

・害虫駆除


不衛生や水災のあとは、コバエや蚊が増えます。蚊は感染症を運ぶこともあります。

蚊は水たまりから生まれるので、水災のあとに多くなります。

肌につける虫除けスプレーは汗で流れてしまうので、庭などで使えるスプレーがおすすめです。使ったあとは日光の当たらない涼しい場所に置いてください。ドアや窓を開けていると室内にも蚊が入ってきますが、『蚊がいなくなるスプレー』は効果的です。水災だけでなく、夏にも役立ちます。コバエがいなくなるスプレーもありますが、種類によって効かないこともあります。

スプレーで駆除するよりも、清掃と乾燥で発生を防ぐのが良いです。スプレーは観賞魚や昆虫、爬虫類にも影響するかもしれません。使用法を守って、ペットに悪影響がないように注意してください。

 

・泥出しの道具


泥出しは角スコップで一輪車に積み、土のう袋に入れましょう。底のぬけたペール缶やバケツを土のう袋に入れると、泥を入れやすくなります。土のう袋は6~8割程度にして、紐でしっかり縛りましょう。災害ゴミは市が指定する仮置場に持っていきましょう。

 

 

災害ごみの処分方法


災害廃棄物の処理については市が指定する災害廃棄物の仮置場が開設されます。
天候によって災害ゴミの受け付けが天候や容量によって仮置場が変わったり、燃えるゴミの回収が中止になったりすることがあります。ゴミの分別や捨て方、日程などを確認してください。

 

・炊き出しと飲料水の供給


水災直後は食欲もありませんが、食べて水分を補給しないと体調を崩します。
災害救助法が適用されると、7日以内は学校や公民館で飲料水や炊き出しがあります。
無理せず支援を利用しましょう。

 

 

 

▼屋内の処理

水災のあとは床下や壁の中も傷みます。カビや腐朽を防ぐために、早めに乾燥させましょう。

 

【床下編】
・浸水への対応
ベタ基礎と呼ばれる基礎は自然排水できず、水が溜まってしまいます。そのままにすると衛生面的によくありませんし、湿気が上がりシロアリが発生しやすくなったりお家が傷んでしまいます。
バケツや水中ポンプで排水しましょう。水が少なくなったらチリトリですくいましょう。この作業は数日かかるかもしれません。

 

・泥出しへの対応
泥出しは乾燥する前にしましょう。泥は重くて大変です。川の氾濫や決壊の場合は、床下にヘドロが残ります。ひとりでは無理なので、ボランティアの方に助けてもらいましょう。

 

・床下の乾燥
床下の水や泥を取ったら、サーキュレーターや扇風機で乾燥させましょう。床や壁を張り替えるときは、含水率が20%以下になっているか確認しましょう。細菌やカビの温床となるためです。

 

・床下の消毒
都道府県によっては浸水家屋の消毒を行ってる場合もありますが、厚生労働省や専門家は床下や庭などの消毒は原則不要だと言っています。消毒するよりも乾燥させることが感染症予防に重要だということです。
不要な作業に時間と体力をかけるのはもったいない為、余裕があり気になる方は行うとよいでしょう。

 

 

【床うえ編】
・浸水した床への対応
対応として床下と同様に泥出しと乾燥が必要となります。
水にぬれた床材は反り返ったり、床下の面にカビ生えたりします。
修理費用を抑えたいですが、床を張り替えることをお勧めいたします。

断熱材も同じくきちんと乾燥をすればそのままでもよいですが、カビが生えている部分は交換が必要です。グラスウール等繊維系の断熱材は水を吸って乾かないので、交換が必要です。

 

・床の消毒
消毒する前には、汚泥や汚れを取り除き、十分に乾燥させることが大切です。床下や屋外は消毒を推奨されていませんが、床より上は感染症予防のために消毒しましょう。消毒薬は次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)、消毒用アルコール、塩化ベンザルコニウム(逆性石けん)などがあります。次亜塩素酸ナトリウムは色あせや腐食に注意して使いましょう。消毒液の作り方は希釈度や保持期間によって違います。換気や手袋などの注意も必要です。

[消毒液のつくり方]
食器類・流し台・浴槽は0.02%に希釈
→水3リットルにハイター/キッチンハイターをキャップ約1/2杯(12ml)
家具類・床は0.1%に希釈
→水1リットルにハイター/キッチンハイターをキャップ約0.8杯(20ml)

 

・浸水した壁への対応
付着した汚泥を落とし、水などで洗い流します。
汚れがひどい場合は塩素系漂白剤を水に混ぜて使うと効果的です。
洗い流した後はサーキュレーターや扇風機などで壁をしっかりと乾燥させます。あまりにも被害が大きい場合は壁内部の断熱材の交換が必要になってきます。まずは断熱材の被害規模を確認し、除去することで、工事の規模が大きくなります。

 

 

 

▼修理の依頼

大規模な災害が起きると、業者さんの手が足りなくなり、
被害状況の確認や、見積もりの作成、着工までかなり時間を要する場合もあります。
もとの生活を取り戻すためには数カ月、規模によっては数年とかかる事例もあります。
まずはかかりつけのリフォーム会社を事前に見つけて、いざ災害に合われた際は
頼れる専門スタッフへ相談ができるよう準備をしておくと心強いでしょう。

繰り返しとなりますが「り災証明書の申請」は復興支援と密接にかかわっているものです。
り災証明書の損害判定に応じて、住宅の修理費用が支援される「住宅の応急修理」や、
支援金が支給される「被災者生活再建支援法」などの復興支援があります。
片付けを始める前に被災状況を撮影し、忘れずにり災証明書の申請をしておきましょう。

床上浸水でお困りの方は、リフラットまでぜひお気軽にご相談ください!

 

 

この記事を書いた人

リフラット

・資格 全商ワープロ検定1級、日商簿記3級、フィナンシャルプランナー
・心がけている事
 お客様の為になる情報をわかりやすく発信をする事。

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